オンラインレッスンに向けての実験


 2020年4月現在。

新型コロナの影響で、私の自宅教室も休業を余儀なくされ、

自宅にこもる毎日が続く中、巷ではオンラインでのレッスンを、

取り入れてる教室も増えてきているようなので、

私もこの有り余った時間を、有効に使うべく、

今回は他のピアノ講師との協力実験のもと、

色々とレッスンに、使えそうなツールを片っ端から、

試してみましたので、そのレビューになります。


 長くなりますので、先に結論から申しますと、

唯一レッスンに使えそうな環境が1つ整いましたので、

順を追って紹介したいと思います。


※補足 見落としあり。現状どれも厳しい結果になりました。4/29


 
今回はできるだけ多くの環境で試しました。

 良い点ダメな点が、どれも共通する所が多いので、

一気に紹介します。


機材は


スマホ、タブレット、 PC、それに準ずるアプリ

wifi環境 外部マイクです。


試したことは2点、

連弾できるのか?(リアルタイム性能)

相手に、ディナーミクの多めの曲の自分の演奏がどう聞こえるか?(生音の再現性)


の2点を片っ端から、相手の先生と私とで、判定していきました。


 最初にスマホアプリ facetime、skype、 google duo、zoom の4つの紹介します。




連弾 


 前奏を聴いて、相手が入るタイプの曲。
  
結論  全てのアプリで不可

後から弾いている人には、あって聞こえるが、前奏を弾いている側は、

吹き出すレベルの遅延発生。

双方合わせだすと、永遠に合いません。


交代で試してみるも、テンポアレグロでおおよそ、

一小節半分くらいのズレ 。

従いましてレッスンの場合ですと、同時に弾いたり、伴奏をつけてあげることは

事実上不可能です。


デモ演奏の聞こえ方


フォルテで弾くと、少し遅れて音量が小さくなり、

その後ピアニッシモで弾くと、少し遅れて音量が上がります。

結論 まともな演奏に聞こえません 。


私ともう一人の先生とで、出した考察ですが、

これらのアプリは全て会議用に、作られているが故

このような結果になると思われます。


言うなればボイスレコーダーについている、音量自動補正機能が、

デフォルトの状態で、かかっている為と思われます。


そこで外部マイクSonic Port VXと、

外部音楽専用ビデオカメラq4N 、(手動でマイクのゲインを調整できるもの)を、

二つ用意し再度試しました。

  
 どちらもパソコンについているマイクよりは、

遥かに高音質なマイクですので、音質は劇的に向上したのですが、

マイク側で音量をオートにしたり、

マニュアルにしたり、色々試したのですが、

一向にそれらの設定をソフト側が受け付けず、

あくまでソフト側の音量自動補正処理が、優先されてしまっていました。


 やはり会議用に作られているアプリなので、

会議の際小声の人も大声の人も均一に、

同じ音量で言葉が聞き取れる状態に、

持ってこうとソフト側での処理が、

強制的に働いているものと、考えられます。


そこでアプリの設定から、

この音量補正を切ることができないものか?

とあちこち設定を調べ回りましたが、

残念ながらこの音声補正を、切る項目が存在せず、

スマホでの利用は、ここで諦めることにしました。



続いてタブレットですが、こちらも結果はスマホと全く同じ、

という結果になってしまい、やはり音量補正を切る設定も、存在しませんでした。



最後にパソコンで Skype を試したのですが、

こちらも残念ながら同じ結果となったのですが、

ここで唯一の光と希望が!!!!!!!

パソコン版には Skypeが、二つのバージョンがあることが判明し、

一つは 最新版の Skype で 、Skype for Win 10

旧型のSkype for Desktopの2種類があるのですが、この旧型の


Skype for Desktop のみに、音声補正を切るオプションが存在し、


これを切ることによって、 極めて自然なディナーミク、

すなわち弾いた通りの、音量の上下を再現することができました。

参考設定画面、スマホ版にもこの項目があれば、、、、無念
ビフォー(デフォルト時)


アフター

よっしゃーーーーーーーわっしょい、わっしょい!!!!

そのかわり、音が小さすぎたり、割れてしまわないように、

外部マイクで音量ゲインの、手動調整が必要になりますが、

これを行うことにより、意図しない補正がされず、

自分の弾いた演奏が、そのまま相手に伝わったようです。




今回は相手の先生は、パソコンの準備できなかったので、

こちらでは相手の補正を切った演奏を、確認することはできなかったのですが、

私が弾いたものを、相手の先生に聞いていただくと、

極めて自然で、ディナーミクが再現されているとのことでした。


したがって、唯一この Skype for Desktop のみ、

ピアノのレッスンに使える、という結論に至りました。


補足 10秒を超えるあたりで補正発生、、、、原因不明

またzoomにも補正を切る設定があるのだが、

ロングトーンで音が完全に消えたのち、持ち上がり発生、、、

動画参照 4/29






 最後に注意点として wi-fi の速度は、

非常に大事な要素になりました。

相手の先生はポケット wi-fi で、少し速度が遅い瞬間があったようで、

遅くなった瞬間、私の演奏がシュワシュワシュワシュワと、

水中の中で弾いてるんですか?

なる事態が起きましたので、

なるべく早い回線というのは、オンラインレッスンでは、

必須条件だと思われます。


 最後にオンラインレッスンに、最も効果の多い順をあげますと、

1 音量の自動補正を、切ることが出来る。(効果絶大、できないと音楽にならない)
 
 補足 現状存在せず4/29


2 早い通信速度の環境を整えられること。(これがないとピアノの音にならない)

3 最後にマイク性能の良し悪し、(割れなければ、パソコンのマイクでもいけちゃう)

の順になりました。

マイク性能が、1番最後に来るのは、正直意外でした。



 極端な話1と、そこそこの2の部分だけクリアできれば、

かなりそれなりの、レッスンが出来るのかなーと

言う感想を持ちました。

もちろん生音には、到底勝てませんけれども 、、、


最後に

 実際のオンラインレッスンをする場合、仮にこれらの機材をこちら(先生)が、

用意することができたとしても、それは相手の生徒さんに、

先生のピアノが自然に、伝えられるということであって、

もし生徒さんが、通常のスマホの場合ですと、

現状生徒さんの、弾いたピアノの音は、

当然やっかいな、自動補正越しの音になり、

それを聞いて判断し、レッスンなければならないということになりますので、

非常に難しいのではないかと、思います。

補足 現状双方とも、補正を切ることは出来ず、、、4/29


かといって、これらのパソコン 外部マイク 高速wifi環境を

整えるよう生徒さんに、

押し付けるというのも、現段階では、

非常に敷居が高いのではないか、とも思いました。


しかし、もし双方1、2の条件がクリアできているのなら、

オンラインでこのコロナの時期のみ、対応するのも良いかなと思います。


一方1、2の基準を生徒さんが、クリアできないようでしたら、

ディナーミクの変化の多いクラシックピアノのオンラインレッスンは、

厳しいというのが正直な感想です。


その様な時対策として、生徒さんにあらかじめ、動画で撮ってもらっておいて、

先生が先に視聴しておき、レッスン時に、

このように直した方がいい。という形での、

オンラインレッスンをするのが、ギリギリ許容範囲かなと感じました。



早くコロナのない、日常に戻ることを祈りつつ、

今回の実験がオンラインレッスンに興味ある、先生方や生徒さんの

参考になれば幸いです。





















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